2018年1月21日日曜日

「超少子化 異次元の処方箋」 NHKスペシャル「私たちのこれから」取材班

・概要
日本では、出生率「1.5」を下回る「超少子化」と呼ばれる状態が20年以上も続く。
問題は、人口減少そのものではない。
高齢者が多く、働く世代が極端に少ない人口のアンバランスだ。
背景にはいったい何があるのか。
これまでの経緯と、深刻な少子化から脱却した成功例を紐解きながら、具体的かつ新鮮な打開策を立案する。

・構成
本書は以下の章立てとなっています。

はじめに-深刻さをじっかんできないことが、一番の問題
第1章 日本がじんわり滅びている
第2章 なぜ少子化に陥ってしまったのか
第3章 少子化を打開したフランス
第4章 日本でもできる!岡山県奈義町
第5章 <財源>と<合意形成>をどうつくるか
第6章 日本社会を「子育てシフト」に
おわりに

・感想
少子高齢化が問題化して久しい。
少子化を打開するためには、①財源の確保、②男性の育児参加が必要だと。
前者の問題は、子供はその両親だけでなく社会全体で育てていくものである、という合意形成が必要となるが、これをどうするのかが問題。
少子化を解決しなければ、いずれ日本が滅びてしまう、ということを啓蒙していくのだろうが・・・
ところが、私も含めて「自分が死んだ後の日本なんぞ関係ない。どうでも良い」と考えてしまう人も多いんじゃないかと思う。
こうした考えの人々をどう説得するのか?合意形成は容易ではなさそうだ・・・。
後者の問題も、なかなか解決が難しいところ。
そもそも男性の育児参加が少子化対策の有効打となるのか、という点については、夫が育児ないし家事に割く時間が多い夫婦ほど第2子を作る傾向にあるという調査結果が出ているらしい。
長時間労働が蔓延っている今の日本社会では、なかなか育児なんかに時間を割いていられないというのが実情だろう。
昨今叫ばれている働き方改革で何とかしてもらいたいが。
ちなみに、日本の男性の育休取得率はわずか2%程度らしい。
この点、スウェーデンの取得率はなんと9割。
育休を取得することができる期間も日本よりも圧倒的に長く、日数も480日も与えられるのだから驚き。
極めつけは所得補償80%!これは取得しなければ損だ。取得しなくちゃ!と考えるでしょう。
このくらい本気でやらないと、少子化は解決しないのでは。
いつまでもダラダラやっててもしょうがない。

0 件のコメント:

コメントを投稿