2018年10月27日土曜日

クラウドクレジットは誠実な対応をすべき

1.事業規模拡大中のクラウドクレジット
去年の年末あたりだったでしょうか。
TV番組「ガイアの夜明け」で紹介されてから、会員数、運用額ともに急拡大したクラウドクレジット。
大手企業・ベンチャーキャピタルの資本も順調に獲得し、かなりの規模になったと感じます。
それに伴い、最近ではさらにローンファンドの種類も増加し、投資家の選択肢は広がっているのかなとも感じます。
現状、これだけの外部資本が入り、規模も拡大中のクラウドクレジットですから、ソーシャルレンディングで最も考慮すべき事業者リスクについては低いといえるでしょう。


2.また遅延!
今月、自分が投資中の以下の案件について、契約期間延長のお知らせが届きました。
・欧州3か国消費者ローン・ファンド・欧州3か国個人向けローンファンド全号(リスク低減型)
・欧州3か国消費者ローン・ファンド・欧州3か国個人向けローンファンド全号(両方追求型・バランス型)
・カメルーン中小企業支援プロジェクト13号
・【為替ヘッジあり】カメルーン中小企業支援プロジェクト14号

カメルーンについては2度目の延長です。
これ以外にもカメルーン案件はいくつか投資していますが、1つも償還された案件はないです(笑)

改めて思うのは個人向けローンファンドは国内外問わず上手くいかないケースが非常に多いということ。
今は募集していませんが、SBISL、maneo、AQUSH・・・多くの遅延、貸倒実績があります。
もう個人向けはやめませんか(提案)。


3.クラウドクレジットの誠実性に問題あり
遅延は仕方ないにしても、その後の対応が非常にまずいと思います。
回収の進捗状況や今後の見通しについて、適時適切な報告があって然るべきと考えますが、そうした報告は一切ありません。
回収が実現した際、もしくは再延長の際に簡単な報告があるのみで、まったく回収がない場合は本当に半年以上まったく何も報告がありません。
SBISLやmaneoを見ても、遅延案件にかかる回収状況はタイムリーに報告があります。
クラウドクレジットはこの点で、誠実性が欠如していると言わざるをえません。


4.お金をしっかり増やしたいなら担保のある手堅い国内案件に投資すべき
あえてクラウドクレジットで運用するメリットはないと考えます。
新興国案件がほとんどだから案件リスクが非常に高いし(カントリーリスク、為替リスク、おまけに担保なし)、金利も今はかなりショボイです。
新興国通貨で運用するファンドは一見すると名目金利が高いのですが、高利回り通貨は長期的に価値が下落するというのが常識です。
金利で儲かる分、為替で損をするようになっているのです。
だいぶ前にも書きましたが、外国通貨で運用するファンドに投資する場合、当該ファンドの金利から当該通貨発行国の国債利回りを差し引いて、リスクプレミアムがどの程度乗っているのかを考えるべきです。
すると、実はクラウドクレジットのファンドは国内案件と比較してリスクプレミアムがかなり薄いことが分かります。
まあ運試しで小額を投資するのは面白いかもしれませんが・・・